お尻のきれいを保つにはパラネージュでケアすると共に、洗浄する石鹸やボディーソープなどにも気をつけなくてはいけません。

そこで、洗浄するうえで知っておきたい基礎的な知識をここではご紹介します
 

「せっけん」と「合成洗剤」のちがいとは?

洗顔や身体を洗うのによく使われているのが、せっけんです。

せっけんには合成洗剤と、昔からある、いわゆるせっけんとがあります。

洗顔フォームからはじまって台所洗剤も洗濯用洗剤もほとんどは合成洗剤で、太古の昔からあるのが純せっけん、あるいは無添加せっけんといわれているものです。

どちらも水と油を混ぜることのできる界面活性効果によって、汚れを落とします。

合成洗剤は自然界には存在しない、化学的に合成された界面活性剤なのに対して、いっぽうの純せっけんはオリーブ油やヤシ油、パーム油などの植物性の油や、牛脂などの動物の脂をべースに、苛性ソーダなどを加えることで、界面活性作用をもたせています。

純せっけんはこのように自然界にある原料からつくられているわけです。

純せっけんはたまたま発明されたものだと思います。

肉を焼いていて、その脂が灰と混じってできたものに水をつけて洗ったら泡が出てきて、手の脂汚れが落ちた、これは便利だから使おう、などといったところではないでしょうか。

純せっけんの洗浄力は合成洗剤とくらべて同等かややまさっています。

では、肌への負担はどうでしょう。

合成洗剤で洗顔した場合は、ほんの少しとはいえ、毛穴や皮膚に洗剤が吸着し、角層を破壊します。

それらは分解されにくく、皮膚の内部にも容易に浸入します。

合成洗剤は、ヒトの細胞やウニの卵、魚などに対するさまざまな実験によって、高い毒性が証明されています。

それとは対照的に純せっけんの場合は、皮膚に残りにくく、分解されやすいので毒性が少ないことが特徴といわれています。

その昔は、洗濯せっけんが純せっけんの代表選手でした。

若い方はおそらくご存知ないでしょうが、洗濯せっけんで手を洗うと、肌がガサガサになったものです。

また泡立ちも悪かった。これは洗浄力が強く不純物が多かったためです。

今の純せっけんは純度が高くなっているので、肌にやさしくなり、泡立ちもとてもよくなりました。

とはいえ、洗浄力が強いので使用は必要最小限にとどめます。

ちなみに合成洗剤は、どんなにすすいでも皮膚に残るといわれています。

たとえば電子機器などミクロの配線板の汚れを洗浄する工程では、通常純せっけんが使われます。

合成洗剤で洗うと、不都合な膜ができて、それは水で洗っても落とせないからだといいます。

弱酸性は肌にやさしくない

ところで、洗浄力もあり、安全でもある純せっけんにも、大きな弱点がありました。

他の成分を混ぜたり、弱酸性にしたりすると、洗浄力が格段に落ちてしまうのです。

たとえば、かつての純せっけんに香りや保湿成分を加えたものが、化粧せっけんです。

香りがよかったり、洗顔後も肌がしっとりしたりしますが、他の成分を混ぜているため、洗浄力は落ちてしまいます。

このように、化粧せっけんは洗浄力が弱いので、そこで、クレンジングが必要になったのです。

実際には、ファンデーションは純せっけんだけで落とせるのですが。

また、純せっけんを弱酸性にすると、せっけんカスが出てしまいます。

つまり、純せっけんは無添加のままでないと、商品にならないという弱点があったのです。

いっぽうの合成洗剤はいろいろなものを混ぜても洗浄力が落ちません。

そこで、油脂やグリセリンなどを混ぜることができます。

それらを混ぜることで、洗顔後の乾燥感をまぎらわせ、使用感がよくて、保湿効果があるように錯覚させられるわけです。

合成洗剤なら弱酸性せっけんをつくることもできます。

肌が弱酸性に保たれているのは、おもに常在菌のおかげです。

そして、弱酸性に保たれているおかげで、肌はカビや酵母菌、雑菌などから守られているのです。

ところが、純せっけんはアルカリ性ですから、これで顔を洗えば当然、アルカリに傾いてしまいます。

そこで、洗顔後も肌を弱酸性に保つせっけんがいいのでは?という単純な発想で生まれたのが、弱酸性のせっけんです。

なかなか説得力があります。

ところが弱酸性のせっけんは合成洗剤ですから、肌のバリアをこわして、肌を乾燥させやすいという致命的な弱点があります。

長期間使用すると角層のタンパク質も変性させることがあります。

決して肌にやさしいとはいえません。

しかも、他の化粧品同様、中に防腐剤が入っているので、肌を弱酸性に保ってくれている常在菌まで殺してしまうため、長期間使っていると、肌はかえってアルカリ性に傾いてしまう傾向があります。

弱酸性に保つために弱酸性のせっけんを使って、肌がアルカリ性になっては意味がありません。

ところで、アルカリ性である純せっけんで洗顔しても、その直後こそ肌はアルカリ性に傾きますが、常在菌などの働きによって数分後には弱酸性にもどります。

ですから、弱酸性のせっけんなどわざわざ使う必要はないのです。

肌にやさしい弱酸性、などというあまり意味のない売り文句に惑わされないようにしましょう